火を使わない電気・電子香炉で線香を焚いてみた【ISSNWアマゾン商品レビュー】


今回は電子香炉を買って線香を細かく折って焚いてみた。更に焼香や塗香も試してみた。
この電子香炉とはコンセントに挿して電気で熱を発生させてプレートの上に香木のかけらや粉末状のお香や線香などを乗せる事で香りを漂わすという優れモノだ。
しかも火を使わないので、焦げたような臭いは温度調節である程度避けられるので焚く前のピュアな香りが楽しめるというものでもある。
購入はアマゾンでこちらから5千円ぐらいで購入可能だ。

香道でも使用される意外とマイナーだが知ってる人にはメジャーというものである。
焼香なんかもこれで火と灰を使わずに使えるので便利だ。
湿って火がすぐに消えてしまう線香やお香にも使用可能。


本体は陶器で安全性が高い。
底はあまり熱くならないようになっている。

温度は最大300度まで設定可能だ。

この面が熱くなりお香が熱せられ香る仕組みだ。
掃除もしやすそうでかなりデザイン性が高い。

今回使用するのは火種がすぐに消える訳ありチベット線香。
とりあえず線香を付属の器に入れてスイッチオン。
最大5時間タイマーセットできるので5時間に設定。
温度は170度から始めてみた。
下の明かりはLEDライトで火が着いてるような演出をしてくれるオシャレなもの。
大体スイッチ入れてから数分で香り始めた。
焦げ臭くない温もりのあるピュアな香りがしている。
しかし煙が出るほどでもなく近づかないとそこまで香らない。
今度は温度を220度に設定してみた。
8分後に結構離れたところからでも香るようになってきた。
いい香りだ。
煙はまだ出ない。
今度は300度に設定してみた。
やはり今度も8分くらいから香りが強くなった。
煙は出ないがやさしく香りが漂う。
アマゾンのレビューを見てみると燃えるほどの温度までは上がらないのかもしれない。
むしろその方が安全だし、じわじわとお香を消費できて長くピュアな香りが香り続けるのである意味コスパが良いと言える。
部屋中に香りは広がったのでヨシとしよう。
燃えにくい線香がここまで香れば十分だ。
ちなみに焚く前に癖のある香りがするSPECIAL TIBETAN -スペシャル・チベタン香【Amber & Musk MIXED】は前半癖のある香りが漂ってしまうが、次第に外国のクッキーっぽいお菓子のような香りに変化していった。相変わらず美味しそうな香りがするが若干やはり癖のある香りがする。気になる人は普通に火で焚く事をオススメする。

色は少し焦げた感じになっていた。
ちなみに蓋は熱くなるが素手で持てない程ではなく普通に持てる。

次にインド香のナグチャンパパロサントを試してみた。
竹串のタイプの普通のお香だ。細かく折っておいた。

最大の300度に設定。
約3分でかなり香ってきた。
やはりインド香は香りが強いのでかなり相性が良い。
かなり遠くからでもよく香りが届く。
アロマオイルのようなピュアな香りだ。
焦げ臭くないのがまた良い。
煙は薄っすらと出る。殆ど見えないぐらいだ。
片面30分ぐらいは香りつづけるので裏返せばもう少し楽しめる。
大体普通に火をつけて焚く時と同じ時間楽しめる。むしろ香りは弱いがそれ以上楽しめる。
ちなみに有名なインドのチャンダン香には向いていない。個人的には喉と鼻をかなり痛めた。アレルギー反応に近い。
チャンダンは普通に火を使って焚くべきお香である。
お香の種類によって相性が良いものと悪いものがあるので注意が必要だ。

次に日本の有名な線香、伽羅薫香を試してみた。5本細かく折って使用。
3分後にかなりスパイシーで甘い強い香りが漂い始めた。
こちらは約60分間ぐらい香りが持続できた。10分後あたりから弱まりやさしく香る。
普通に火で焚いたら約30分なのでコスパは良いと言える。しかし5本使用しているので香りの強さを考慮するとなんとも言えないが…
ちなみに仙年香はあまり香りが持続しなかった。最初の5分間ぐらいである。
線香の種類によってかなり変わるようである。
表面が滑らかにコーティングされていないザラザラした粉っぽい線香が適している。

次にいにしえのお香であり線香の原点でもある焼香(お葬式で摘まむアレ)を試してみた。
今回使用した焼香はこちら焼香はそのままでも香りが強く既に香りが漂っている。
種類も豊富でかなり奥深い。
温度は300度に設定。
3分後に強く香ってきた。
日本の線香に近い香りでスパイシーで甘いお寺のような香りがしている。
同時にそこに焼香特有のナチュラルな木の複雑な香りなどがしている。
お寺の線香をナチュラルにした感じで自然を思わせる複雑な素朴さと清涼感がある。
透き通るような香りでありながらスパイシー。
かなりオススメだ。やはり焼香にはかなり適している。
個人的には嫌な感じが全くしない。
変に焦げ臭くもなくそれでいて香ばしく漢方薬のような爽やかさがあるというなんとも不思議な感覚である。
葬式で使用されるほどなので浄化力は高いと思われる。更にヒーリング効果がある。
約45分間香りつづけた。

次に塗香(ずこう)を試してみた。粉末状の抹香のようなお香である。
手や身体に塗って浄化して清めるためのものである。お寺でよく使用される。
今回使用した塗香はこちら焚く前はスパイシーな伽羅系の香りにいわゆる上品の和風な香りが程よく配合されている感じだ。個人的にはそれ程キツくはないが好みによると思われる。
温度は300度に設定。
2分後に強く香ってきた。
スパイシーな香りにやはり和風な上品の香りが漂う。
上品の香りはそれほど強くはなくて程よい強さだ。
温もりのある香りで仄かに甘さがある。
時間が経つにつれてやさしくなり甘さが増していく。
ただやはり上品は癖が強い。好みが分かれるところだろう。
とにかく問題なく塗香抹香も使用できる事が解った。
この塗香は約20分間香りつづけた。

消費電力を測ってみたところ25Wいくかいかないぐらいだった。
電気代は大体2時間で約1円といったところだろうか。
そうなると100円ライター1個で500回ぐらい着火できるとしたら、この香炉を1時間を500回使用すると電気代約約300円だ。
着火に関しては100円ライターの方がコスパが良い事になる。
やはり火の燃焼力は強い。
しかしこの香炉はデザインが良い事と火を使わないので比較的安全な事、砂や炭の交換が必要ない事、線香以外のアロマオイルなど様々なものにも使用できる事、ピュアな香りが楽しめる事、香りの強さを調整できる事、煙がほとんどない事、香りは弱くなるが長時間使用できる事などメリットはある。
とりあえずちゃんと線香だけでも機能するのでかなりオススメの香炉だ。
ちなみに真っ暗な部屋で使うと本体の隙間から漏れる光が壁にドット状に写って幻想的なので寝室のランプとしても使える。