密教とは秘密仏教の略である。
なぜ秘密かと言うと大まかには二つある。
公にすると伝言ゲームのように変化してしまいその変化した適当な瞑想法が広まると本来のものとは違い危険(精神疾患になるか魔境へ落ちる)だからである事と、
この世界自体が秘密の神秘的な世界でありそれと一体化する仏教だからである。
神秘的の秘がわかりやすいと思われる。
これは法身とか真如や真理とも言われる。
この世界は仏教以外では神そのものでもあり、仏教では大日如来などの仏の顕現、つまり神や仏の意思の具現化である。そうして神によってつくられた世界であり、大日如来とは自分自身の事でもあり、精神分析学で言う潜在意識の事でもある。
唯心論や唯識論では自分の精神がこの世界を生み出している。
つまり自分という仏または神がこの世界を生み出しているのである。
科学的に言えば精神を生じさせる脳の生み出した妄想世界であるということであり、その脳内の深い神経回路の部分にアクセスするのが密教である。
最終的にこの宇宙または仏や神と一体化してしまえば悟れるというわけだ。
以下AIによる詳しい解説。 前知識として三身と三密についてから。
三身(さんしん)とは何か？
密教で語られる「三身」は、仏が具現化する三つの側面を表しています。
法身（ほっしん）：宇宙そのもの、真如
- 法身とは、宇宙の根本原理や真実そのものを指します。これは形を持たず、全ての存在の基盤であり、普遍的で無限です。仏教哲学では「空（くう）」や「真如」と呼ばれる絶対的な存在でもあります。
- 哲学的には、法身は「すべてを包含する絶対的なもの」と捉えられ、神智学では「宇宙の根源的な意識」や「大いなる存在」として解釈されます。これはスピリチュアルな文脈で言う「神」や「宇宙意識」にも通じます。
報身（ほうじん）：仏の悟りの象徴
- 報身は、仏が悟りを開き、その結果として得られた清らかな存在を表します。これは法身という真理が個別的な形で具現化されたものです。
- 唯心論において、報身は私たちの「内なる悟り」の象徴とも捉えられます。神智学で言えば、個々の魂が宇宙意識と調和しようとするプロセスに似ています。
応身（おうじん）：現世に現れる仏の姿
- 応身は、仏が人々を救うために現世に具現化した姿を指します。これはブッダや菩薩の形を取ります。
- スピリチュアルな視点では、応身は「導き手」や「スピリチュアルマスター」のような存在で、私たちに真理を伝える役割を果たします。
三密と人間の内なる宇宙
「三密」は、密教修行の中心的な実践を表す言葉で、「身・口・意」の三つの行為を調和させることを意味します。
身（行動）：体を使った修行
- 瞑想やヨガの姿勢に相当します。体を整えることが、精神の調和に繋がります。
口（言葉）：真言を唱える
- 言葉には力があります。仏の名前やマントラを唱えることで、心を浄化します。
意（思考）：心の集中
- 瞑想や祈りによる精神集中。心を一つの対象に向けることで、内なる真理と繋がります。
これら三密の調和は、私たちの潜在意識と宇宙の意識を結びつける道とも言えます。
唯心論・唯識論と阿頼耶識：意識の深淵
仏教哲学における唯心論や唯識論は、全ての現象が「心」から生じると考えます。その中核にあるのが「阿頼耶識（あらやしき）」という概念です。
- 阿頼耶識とは？
- 阿頼耶識は、全ての記憶や経験が蓄積される深層意識のようなもの。これは精神分析学でいう「潜在意識」に近い考えです。
- フロイトやユングの心理学では、無意識が私たちの行動や思考に大きく影響を与えるとされます。同様に、阿頼耶識は私たちのカルマや思考の根源として機能します。
阿頼耶識と法身を関連づけて考えると、個々の潜在意識が普遍的な宇宙意識（法身）と繋がっていると言えます。これは、「私たちは宇宙そのものの一部である」というスピリチュアルな洞察とも一致します。
神智学と密教：宇宙と人間の関係性
神智学は、19世紀に創始されたスピリチュアル哲学であり、密教の影響を受けています。神智学では、宇宙は意識そのものであり、人間はその意識の一部であると教えます。
- 宇宙意識と人間のつながり
- 密教の法身は、神智学の「普遍的意識」に通じます。個人の魂（アートマン）は宇宙意識（ブラフマン）の一部であり、これを認識することが悟りであるとされます。
- 三密の修行は、神智学で言う「魂の進化」と類似したプロセスです。瞑想や祈りを通じて、個々の意識を高め、宇宙意識と一体化しようとする点が共通しています。
密教とは何か？秘密仏教と呼ばれる理由
密教（みっきょう）は、日本やチベットを中心に発展した仏教の一派で、一般的には「秘密仏教」とも呼ばれます。その「密」とは「秘密」や「深遠な教え」を指し、仏教の深奥に迫る修行と哲学を象徴しています。以下では、密教が「秘密仏教」と呼ばれる理由を含め、その背景をわかりやすく解説します。
密教の本質：「密」とは何を意味するのか？
「密」という言葉にはいくつかの重要な意味が含まれています。
秘伝の教え
- 密教では、教えや修行法が口伝や直接伝授によってのみ伝えられます。このため、一般大衆には公開されない「秘密の教え」という性質を持っています。
- 例えば、真言（マントラ）や印（手の形）、特定の瞑想法などは、師から弟子へ直接伝授されることで初めてその効果が発揮されるとされます。
宇宙の真理に通じる深遠な教え
- 密教の「密」は、単なる隠された情報ではなく、「宇宙の真理に直接触れる深い教え」を指します。これは表面的な教えではなく、悟りを得た者のみが理解できるものとされます。
- 仏教全体に共通する「法（ダルマ）」の教えをさらに実践的かつ具体的に掘り下げたものです。
比喩的な秘密
- 秘密とは、誰かが隠しているというよりも、個々の人間の内面的な悟りを通じて初めて解き明かされる「内なる秘密」を意味します。密教では、真理は外部ではなく自己の内側に存在すると教えます。
密教が秘密仏教と呼ばれる背景
密教が特に「秘密仏教」と呼ばれる理由を掘り下げてみましょう。
教えの伝授形式
- 密教では、「師資相承（ししそうじょう）」と呼ばれる、師匠から弟子へ直接伝える形を重視します。書物や公開の説法だけではなく、実際に修行法を伝授されることが重要です。
- 例えば、密教の中心的な修行である「灌頂（かんじょう）」では、弟子が師匠から神聖な儀式を通じて密教の教えを授かります。
大衆仏教との差別化
- 大乗仏教や小乗仏教（テーラワーダ仏教）が多くの人々に向けて教えを広めるのに対し、密教は選ばれた弟子や特定の修行者だけが学ぶ教えを中心に据えています。
- このため、密教は「エリート的な仏教」とも見られることがあり、秘密性が強調されています。
実践の専門性
- 密教の修行法は高度で専門的です。真言を唱える、印を結ぶ、曼荼羅を用いた瞑想を行うなど、一般の人がすぐに実践できるものではありません。
- これらの実践は、弟子の精神的成熟度や個性に応じて師匠がカスタマイズして教える必要があり、無秩序に広めることが適さないとされています。
象徴的な表現と理解の困難さ
- 密教では、曼荼羅や儀式、秘儀が象徴的な意味合いを持ち、これを正確に解釈できるのは熟練した修行者だけです。この象徴性が「秘密」というイメージを強調しています。
密教の「秘密性」と現代的な哲学的アプローチ
密教の秘密性は、単なる情報の隠蔽ではなく、深い哲学や心理学、宇宙観の中に位置づけられます。
1. 宇宙意識と個人意識の調和
- 密教の法身は、宇宙そのものの意識と個人の意識の統合を目指します。これはスピリチュアルな神智学の「普遍的意識」とも対応しており、個々の魂が宇宙的真理に目覚めるプロセスを秘伝としているのです。
2. 潜在意識への接近
- 密教の修行は、阿頼耶識や潜在意識と深く関わります。現代心理学が潜在意識の探求を重視するように、密教もまた「自分の心の奥深く」にアクセスする方法論を提供します。この実践的なアプローチが、秘密性を強調する一因となっています。
3. 象徴と直観の活用
- 密教の曼荼羅や儀式には象徴的な意味が多く含まれ、それを理解するには論理だけでなく直観も必要です。この点で、密教は現代哲学やスピリチュアル運動と共鳴する部分があります。
密教の秘密性を日常生活にどう生かすか？
密教の秘密性は、実践を通じて初めて理解できる深い智慧を意味します。これを日常生活に取り入れる方法を考えてみましょう。
自己探求を深める
- 密教が目指すように、自己の内側に潜む「宇宙意識」を探求する時間を持ちましょう。瞑想や日記を書く習慣を通じて、潜在意識を意識的に掘り下げることができます。
三密の実践
- 身（行動）、口（言葉）、意（心）の調和を日常的に心がけましょう。例えば、良い姿勢を保ち、ポジティブな言葉を選び、心を落ち着かせることで内なる調和が生まれます。
秘密を大切にする
- 密教では、秘密とは単なる隠し事ではなく、深い洞察が含まれたものです。日常の中でも、自分だけの深い学びや気づきを大切にし、それを成長の糧にしましょう。
結論
密教が「秘密仏教」と呼ばれる理由は、その教えが宇宙の深奥や個人の内的な真実に触れるものであり、一般的な言葉では説明しきれない深遠さを持つためです。しかし、その秘密性は特別な人だけに開かれたものではなく、真摯に探求を行う全ての人に可能性があるものです。
密教の哲学を通じて、私たちは日常生活の中で宇宙や自己の本質に触れ、内なる真理を発見する旅に出ることができるのです。それこそが、密教の教えが現代にも価値を持つ理由と言えるでしょう。
