アイリスオーヤマのワインセラーPWC-251P-Bを買って熟成させてみる試み【レビュー・自家製ビンテージワイン造り・小型ワインセラー】

今回はアイリスオーヤマのワインセラーPWC-251P-Bを買ってワインを熟成させてみようと思ったのでレビューしてみた。
約1万円の小型ワインセラーである。

設置してみた


意外とでかい。
PCケースみたいでカッコいい。
ガラスは少し鏡面になっている。
奥行きがデカイが仕方ない。


中の寸法は17.6×34.4×32.1cm。
最大8本収納可能である。

ギリギリでかいこのタイプの黒いワインキャップを付けて寝かして入れられる。
でかいボトルの場合は斜めにして入れられる。
ドアのガラスに凹みがあるのでその分入るのである。
ちなみに大半のワインキャップは寝かして保管できないタイプが多いので対応したものを使おう。
棚は取り外し可能なので立てて保管する事も一応できるが推奨はされていない。棚を外せばもっと入るかもしれない。
ワイン以外のチューハイやビールや日本酒も入れる事は可能だが推奨はされていない。
ここら辺は自己責任である。


背面はこんな感じだ。冷蔵庫と同じで壁からある程度離さなければならない。
水受けがありここに水が溜まる。
この件について取説にはなにも書かれていないが定期的にタオルで取り除いた方が良いかもしれない。


照明も付いている。いつでもONOFFできる。
ちなみに10分後に自動で消える。
基本的にワインは光やUVに弱いので消えた方が当然良いだろう。

最初は2~3時間運転させて中を完全に冷やしてからワインボトルを入れる。
コンプレッサー方式とは違いペルチェ方式なので電源はすぐに入れてOK。

温度検証

検証時は10月で、部屋の温度は23~25度、湿度は50~53%。

電源を入れて最低温度設定で2時間後の中の温度と湿度は…
温度:9度
湿度:52%

口コミ通り設定温度より±2度の誤差で安定してキープしている。
密閉性に関してはそれほど問題ないと思う。
UVに関してもそれほど問題ないらしいが完全ではないらしいのでUVカットフィルターを更に張るか覆ってカバーする手もある。

そしてワインボトルを4本入れた後の8時間後は…
温度:11度
湿度:49%

熟成に十分な温度に達した。
大体1時間1.3度下がる感じだ。
その後最低温度の8度まで下がった。
湿度は調整できないので仕方がない。乾燥しすぎている。
濡れタオル数枚を入れて調節する必要がある。
ちなみに設定温度以下の温度になるとファンが停止して温度が2度、湿度が10%上昇するようだ。
その後また元に戻るを繰り返す仕様。

スペック

温度設定は8~18℃から設定可能。
室温が10度以下になると停止する仕組み。
つまり温度は上げられないのでキープするには手動で調整してやる必要がある可能性がある。
音が静かなペルチェ方式。特に気にはならなかった。アイドル時のケースファンの付いたデスクトップPCぐらいの音だ。
ペルチェ方式は冷えにくいとか温度差が激しいなどのデメリットがあるが、この製品に関しては何ら問題ないらしく誤差がほとんどない。
消費電力は65W。年間の電気代は高い。これがデメリットである。
電源コードの長さは1.7m。

熟成開始

今回熟成させるのはCh. Gaumaran 2017。
2017年なので既に熟成されていると思うが更に熟成させてみる試み。
higajoukun.hateblo.jp
熟成は5~10年後ぐらいになるのでそれまでお楽しみ。
現在2024年なので2034年に飲んでみる予定だ。
10年分の電気代はかなり高くなるので価値としては一本15万円ぐらいになる。5年なら7万円。
普通に毎日冷やすのにも使うし、複数熟成させればその分お得にはなる。
最大8本収納可能で大体一週間に3本飲むので、5本熟成させた場合、10年で15÷5で一本3万円の価値。5年で1万円。
1万円なら大体相場ぐらいなのでまあ良いだろう。一本7万円×5本よりはマシである。
好きなタイミングで開封する事もできるのでメリットはあると言える。
その前にこのワインセラーが10年持つかという問題があるが日本のメーカーの冷蔵庫みたいなものなので恐らく持つと思われるが実際のところはやってみないとわからない。

熟成条件

熟成には13~15度で湿度60~75%ぐらいをキープさせる必要がある。安定したキープが大切なようである。
部屋の湿度に関してはプラズマクラスターのもので45~58%ぐらいをキープさせている。
あまり乾燥させるとコルクが乾燥して空気が入りよくないのである。
乾燥してきたら濡れタオルを入れるなどして対策する必要がある。
コンプレッサー式はモーターを使うので振動がある。
この振動は良くないのでモーターを使わないこのペルチェ式が良いだろう。
まさに静かに寝かしてやる必要がある。
湿度が高い場合ラップで包んで熟成させないとラベルにカビが生える可能性があるので注意。

温湿度計を買って湿度調整


Bluetoothで温度と湿度がスマホで高精度で確認できるこちらの製品を買ってみた。
温度湿度の上昇などでスマホに通知させる場合や外出先で確認するには別売りのハブとWi-Fiが必要なので注意。

濡れタオル4枚を入れた場合の結果が以下。

適正な温度と湿度をキープしている。
設定温度以下になりファンが停止すると温度が2度、湿度が10%上がるが仕方がない。

おまけ

フルボディ赤ワインに最適な温度は16~18度。
ミディアムは13~16度、ライトは10~12度。
ちなみに白ワインは辛口8~14度、甘口5~8度が最適な温度だ。
スパークリングもそれぐらいが良い。
ロゼワインは8~14度。